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毎度ありがとうございます. 9月は千葉県が大雨に見舞われました. その時期はたまたま配達で海老名におりましたので被害はありませんでしたが,TVなどの報道は視覚効果をねらうからでしょうか,最悪のシーンを繰り返し流しますのでお気遣いの電話やメールをたくさんいただきました. ありがとうございます.
新天地を模索する時,まず活断層を気にかけます. 次いで自治体のアラート地図のチェック,そして消防署への聞き込みで現地の環境をそれとなく探り,16回か17回繰り返した引っ越しの経験をもとに場所決めしています. だからミサイル以外の想定外はない筈です. しかし水道の水圧は想定外でした.
- アサーン(ホリゾン)のオーダーシステム不調は3か月経過しましたが,オーダーを入れるのは(注文データが飛ぶかも知れないので)まだ怖いです. 品番についても3年以内に使用した番号と同じ番号から採番するため,製品がリリースされる段階では混乱を予感します. 思い返すとアサーンは,ジェネシスが誕生した四半世紀昔にも同じ失敗を経験しています. この時デポではATHをATGと別ブランド化することにより混乱を回避しましたが,アサーン自身や問屋が誤処理して大混乱しました. そのゴタゴタも解消したとしてこの春20年続けたATGをATHに戻しましたが,メンバーが世代替わりして今日再び繰り返しているのです.
ところで品番を4桁にするのは商品をチョイスする時の過ちを防止するためと言いますが,毎月200〜300リリースすると1001から始めるので4桁だと36か月で使い尽くすこととなります. チョイスの間違いは箱に記載されている品番文字を大きく見やすい書体にすれば解決するわけで,後発のRPIやBLIを見習うべきです. そのような事情によりアサーンの案内は停止中ですが,ここぞとばかりにBLIやRPIの頑張りが以前に増してすごいことになっています.
かつてアサーン製品は,適度なデフォルメと良好なプロポーションから工作の土台とされていましたが,今日では競合他社同様中国メーカーに製造委託し,かつてほど存在感を感じなくなり,気がつけばアメリカの鉄道模型の総本山だったのは過去形です. オーバーランドホビー(オーバーランドモデルズの小売り会社)もClass ONE Models など代替ブランド開拓に乗り出しましたし,同様の店は少なくないはずです. これからの展開が見ものです. ちなみにデポのアサーンお申し込みは7月についてはゼロ,8月は千葉県のお客様1件のみです. ご案内しないとこうも下がるのですかね.
- 9月の入荷品は貨車と客車がほとんどでしたので,トラブルらしいトラブルはありませんでしたが,9月の本稿でも触れたウオルサーズの客車の窓ガラスの脱落は,荷造りに気づかってもらっても散見されました. この手の不備は,彼の地ではそれほど問題にならないのでしょう.
- 9月には,親しくしていた友人が逝去しました. この友人O君とは1977年以来ですが,つき合いの流れを記します. 長い話になりますので箇条書きとしました.
- 自動車工学の授業で,キャブレターを使用しない最新メカの自動車の勉強をする
- どうしたことか,帰宅したら父が自動車を買おうと言い出す
- 最新メカの自動車にしようと提案 → 受け入れられる
- 最新メカの自動車を買った
- ディーラーが不勉強で,最新メカの自動車の整備が不完全
- こんなクルマには乗りたくないと,お持ち帰り(返品)を申し出ると,整備要項を設計者から直々に伝授された整備士が全国に数人居るとの話 → 幸いそのうちのひとりが近所の店に配属されていた → O君との巡りあい
- O君の手にかかり,クルマは本銚子に戻る
- ともにクルマ好きなので,迷惑と知りつつ店でクルマ談義を繰り返す
- 自動車工学の授業に行ってみたいとO君
- 所長公認のもと会社を休み,モグリ学生として私と同行
- 設計の仕事をしたい → 猛勉強 (したと思う)
- いつのまにか自動車部品の設計の仕事をしていた (この時私は勤め人で驚く)
- 30歳になるかならないかで,千葉県に家を買った (もう一度驚く)
- この頃私の高校時代の電車好き仲間とO君が,中学時代のクラスメイトであることが判明,以来今日まで自動車談義が続いていた.
O君は,引っ越すといつもひと月経ずして新居に現われたが,去年千葉に引っ越した報告しても来ることはなく,しばらくして癌を患っていることを聞かされる. そして1年経た今年8月末に電話をもらい,元気そうだったので良い知らせかと思ったら,9/3に自宅に戻るからなるべく早く会いたいとのこと. そして9/8にお別れとなった.
自動車の最新メカニズム,クルマの足まわりによる運転作法,その他自動車の明るい話,闇の話等々・・・・
- O君に関しては,とても残念なことがあります. 以前旅日記でも触れたことがありますが,アメリカにはビタミンC療法という比較的新しい癌治療が普及し,O君と話題にしたことがあります. その時は,魔の手にかかったらまずやってみようと話していました. ここでビタミンC療法について少々.
ビタミンCは体内の不要物質を包み込んで排出する作用をします. 美肌を保つことを謳うアセロラC(商品)はビタミンCを含み,肌のシミを防ぐとされています. シミは表面だけでなく体内にもたくさん生成され,その一部が体の内外で癌となります. その理屈だとビタミンCを多量に投与すればビタミンCが汚染物質を包んで排出することとなりますが,ビタミンCをそのまま投与しても,体内に留まらずに排出されてしまいます. しかし2000年頃ビタミンCを体内に留まらせる薬剤が誕生し,ビタミンC療法が一般化しました.
ビタミンC療法は安価で結果がすぐ現われ,アメリカでは癌の疑いがあったらまず試されます. 良い結果が出ればそのまま完治となり,ダメなら抗がん剤や放射線治療など,在来療法に進みます. ここまでは,10年程前にアメリカの友人から聞かされたことで,当時調べましたが日本でビタミンC療法をやっているところはありませんでした.
O君のことだから当然ビタミンC療法も試みたものと思っていましたが,思いつかなかったのでしょう,気づいたのは8月末の電話の時でした. 治療は各自各様考えがあるので口出ししませんでしたが,後悔だけが残ります.
それからいろいろ調べましたが,10年で扱う病院やクリニックが増えていました. しかし何れも通いで,入院はもちろん往診も見つかりませんでした. この時アメリカの友人に聞いたことをいくつかのクリニックに尋ねてみましたが,基本的な間違いはありませんでした. ビタミンC療法についてまとめると,
- 予め検査が必要
- 腎臓ほかいつくかの部位の癌には使えない
- 結果が早く現われる
- 改善が見込めなかった末期の癌でも試す価値がある(旅日記)
- 射線治療ほど高額医療ではないが,保険はケースバイケース
日本でもお医者様が日々努力しているので海外の事例を簡単に紹介や導入はできないでしょうが,治療が好転しない時など提案してみる価値はあると思います. あとは各自研究してください.
アメリカだけの常識かも知れませんが,これが今月の世界の常識・日本の非常識とします.
- 今月もデポ仕事,大工さんがんばりますので,よろしくお願いいたします.
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